医師の労働時間の実情

医師として求人情報を探している人にとって、医師の仕事というと何を思い浮かべるでしょうか?
大半の方は診察や手術を想像するかと思います。
しかし、実際のところ、医師の仕事は検査や診察、手術だけに留まりません。それらを終えたあと、ご家族の方に症状や状態をご説明することもそうですし、病棟での回診、その他処置を行ったり、担当看護師への指示、共有事項を電子カルテに入力するなど実際は患者さんから見えない部分を含め、実に多岐にわたります。
加えて、その合間に緊急の手術が入った場合、たとえ事前に予定していた手術が予定通りに終わっていても、一般の仕事のようにそのまま「ノルマ・勤務時間が終了したので」と帰れるわけがありません。このようにして次から次へと押し寄せる、仕事の波に揉まれ続けることになるわけです。
また、担当患者の方がお亡くなりになった際などには、たとえ夜中や休日だったとしても、担当の医師(主治医)へ直接連絡が入るようになっている病院もあるといいます。
このように、その時々の現場の状況によって多岐にわたる医師の実務には、「労働時間」という言葉の概念すら薄れてしまっているのも実情です。むしろ傍から見ていると、次から次へと仕事に追われている医師の方々は、いつ休んでいるのか見当もつきません。
(ドラマなどで医師がベンチや待機室で倒れたように眠っているシーンがあるのはこの現場の過酷さをリアルに裏打ちしている描写なのです)
現状が現状なだけに、規定の労働時間内で仕事を終えることも、時間を区切って業務にあたることもどちらも難しいと考えられるでしょう。
加えて医師の業務内容は、「倫理感を必要とされる問題」や「ご家族の納得」、あるいは「社会的なコンセンサスをとること」「訴訟リスクへの十分な配慮」なども必要とされます。
つまり当事者意識も専門知識も責任感も経験からなるバランス感覚もなくては務まりません。
これらの要素から、これまで医師の長時間労働は暗黙の了解のうちに許容されてきた、と言った側面もあるのです。